フランス旅行⑯~パリ旅行〆。パリの寒さと人々の優しさが沁みた旅でした~
赤いおいちゃんがおしゃれなもんで思わずパシャリ。
さて最終日です。
これからホテルへ戻り、手配した送迎サービスにて空港へ向かうスケジュールなのですがその前に。
カフェ カレットでおいしいと評判のフィナンシェを買うついでに、お茶を飲みながら今回の旅行の余韻にひたってみました。
こちらはケーキのオペラと、
マカロンのチェリー味です。
チェリーの香りとほのかな酸味がおいしいです。
パリのカフェやレストランの店員さんは、少しツンっとした方がいらっしゃいます。
こちらのカレットさんで窓際の落ち着いた席に案内してくれた女性店員さんもそう。ツンっとしている。
かと思いきやですよ。
飲み物とケーキのサーブが終わってその去り際。
一瞬の微笑と「A happy new year」の一言。
その心遣いと粋な様子に、とっさに
「メルシー」
としか返せなかったことが悔やまれます。
もしあの瞬間に戻れるのなら、わたしは
「you to」
と返したいのです。
末裔の今回のパリ旅行の最終日、最後の食事。
もしこの旅が舞台なら、幕が降りる音を聞いたのはこの時でした。
きっと彼女は、自分がそんなたった一言で、末裔の旅行をとってもご機嫌に、それでいて穏やかに締めくくる役を演じたことなど知るよしもありません。
人生に数多あるすれ違いのひとつに過ぎない。
けれどこの瞬間には、何気なさと、静かで穏やかなのにもうこれっきりの切なさが綯い交ぜになった、心地よい空気感がありました。
旅が好き。
わたしがそう思うのは、いつもこんな瞬間です。
ここからはもうエピローグです。
この日は1月6日ですが、戻ったホテルのロビーはまだまだクリスマス。
新年を祝うガレット・デ・ロワが用意されており、お好きにどうぞ、とのこと。
なお上記お写真に写っているプラスチックカップに入った紅茶ですが。
おかしいのがおわかりいただけるでしょうか?
薄いプラスチックカップに熱いお湯を注いだためにちょっと歪んでいるんですよ。
これには浅い事情がありまして。
はじめはセットされている紙コップを使おうとしたのですが、このホテルの人々はとても感じがよく親切でして。
このカップの方がたくさん入るよ!
つってわざわざ、わざわざ持ってきてくれちゃったもんですから。
いやいやお湯入れるのにプラって。
っつって、その好意を無碍にできないのが日本人じゃないですか。
無駄に発揮しちゃいまして。
「メルシ―!(歪むけど、熱くて持てないけど)メルシ―!!」
と、ありがたく使わせていただきました。
そしてホテルを出るその時も、小さく狭いフロントにゆるくたむろした3人の従業員さんたちが、気さくな笑顔で末裔を見送ってくれました。
最後まで、優しくしてくれてありがとう。
これは帰りの機内食。
というわけで、長々と続けたパリ(2019-2020年越し編)もやっとの閉店ですが。
最後に。
今となっては旅行前の大規模ストライキどうしたもんかという悩みが甘ったるくてしょうがないっつー事態が世界で起きています。フランスもそう。ニュースで現地の報道を見るその度に、
新年早々元旦に迷子気味だった末裔に声を掛けて助けてくれたおじいちゃん。
オペラ座からルーブルまで、またまた迷子気味だった末裔を案内して一緒に歩いてくれたおばあちゃん。
写真撮ってあげる!と言って、買い物してご機嫌の末裔の写真と撮ってくれたオシャブルーのお姉さん。
とっても優しくておしゃれで素敵な古着屋さんのマダム。
「A happy new year」と声をかけてくれたカレットのウェイトレスのお姉さん。
そしていつ顔を合わせてもニコニコと世話をしてくれた(熱湯これから入れるっつーのに紙コップを差し置いてプラスチックカップをわざわざ用意してくれた)ホテルの皆さん。
ほかにも末裔に優しくしてくれた、書ききれないほどの皆さんが、どうか無事に元気でありますようにと思わずにはいられませんでした。
と同時に。
まさか遠い日本で自分のことをそんな風に考えている奴がいるなんて夢にも思わないだろうなぁ!とも思うのでした。
どうか早くお薬開発されますように。
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